東京御廟 町屋光明寺

コラム

第2回 ご供養に専念できる納骨堂

納骨堂と聞くとコインロッカーのような納骨堂を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。
しかし味気ないコインロッカー式の納骨堂に抵抗感を覚える方は少なくありません。そこで私たちは納骨堂でありながら、お墓参りをしている気持ちになれる形態はないかと考えました。
亡くなった方の終の棲家を作れないか、と。

そして、辿り着いたのが、現在の搬送式の納骨システム。参拝する方がいらっしゃったら、ご遺骨を安置している場所から黒御影石の墓碑が置かれた参拝室に搬送される仕組みになっております。

かつて東京で墓地と納骨堂どちらに埋葬して欲しいか、アンケートを取ったところ9対1でお墓を希望する人が圧倒的に多かったそうです。けれども、東京御廟ができてから1割に過ぎなかった納骨堂希望者の割合が、3割から4割にまで増えました。
ご支持をいただいている理由は、都会で暮らす人たちのライフスタイルや意識の変化が挙げられます。

宗教的な視点からすると必ずしもいいとはいえないのですが、多くの方が分刻みのスケジュールで働き、いかに効率よく仕事をするかを考えています。
いままでは墓地までの道のり、お墓の掃除や手入れする時間……。すべてを含めてご供養だと考えられてきました。けれども、現代の都市では、時間の面でも、気持ちの面でも昔のような余裕がなくなってしまっています。

とはいえ、煩わしいから亡き方のご供養をおざなりにしていいわけがありません。
もっとも大切にしなければならないのは、亡き人を弔う気持ち。
いいかえれば、室内納骨堂は、ご供養に専念できる環境だといえます。

ご遺骨の管理は私たちが責任を持ってさせていただいております。お花やお線香のご用意もあります。
参拝する方はご念珠ひとつ持ってきていただければ、ご遺骨が納められた墓碑に手を合わせて亡き方を偲ぶことができるのです。(続く)

取材・構成/山川徹

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